なにとはなく

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カラスの親指

阿部寛が詐欺師を演じた2012年の映画。久しぶりに面白い邦画だった。
 
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あらすじは、、、
ひとつ屋根の下に集まった5人のカラス。だが、この出会いが導く結末を、まだ誰も知らない―。
悲しい過去を背負いサギ師になったタケ(阿部 寛)と、成り行きで相棒となった新米サギ師テツ(村上ショージ)。
そんな2人の元に、美人姉妹(石原さとみ能年玲奈)とノッポ(小柳 友)が転がり込む。3人もまた不幸な生い立ちを背負っていた。
しかし、タケが過去に起こしたある事件が、彼らを人生を賭けた、一世一代の大勝負へ導こうとしていた…。
 
 
カラスとはその姿の黒さから、玄人の詐欺師を指す。
この意味はラストへの重要な伏線になるのだが、他にも多くの伏線が出てくる。主役五人それぞれが訳ありな雰囲気満載なのである。
注意深く見ていれば、大体は分かってしまうが、ラストのどんでん返しは気付けなかった。
 
ちなみにこの映画、コメディ色が強い割に上映時間が160分と、とてつもなく長い。120分の時点でも十分ストーリーとしては完結していてそこそこ面白かったが、残りの40分で大きく印象は変わってしまった。
 
個人的にはどちらもアリだが、コメディ色が強いので、120分以内にサクッとまとめた方が良かった気がするが、120分で終わらせてしまうと、あの猫が救われないので、やはり160分は必要か?
 
 
 
そして主人公を演じた阿部寛のコメディ演技は相変わらず面白い。
画面に出てるだけでニンマリと笑いそうになってしまう。本作ではそんな阿部寛のスキンヘッド姿まで拝めるので、阿部寛ファンなら必見かと。
 
そんな阿部寛演じるタケは、過去に犯した罪により、話の終盤までは何処か物悲しさを漂わせている。しかし、最後にはタケの心は救われ、他の登場人物も新たな一歩を踏み出し始める。やはりコメディ映画とは言え、160分という限られた時間の中で、登場人物達が少しでも前へ進むことができる映画というのは、いい映画だなぁと思う。
 

 

 

 

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)